TikTok「楽曲が削除されました」音ナシ動画続出…有名音源が消えた原因とは? 著作権侵害となるケースも解説
近頃、TikTokで「楽曲が削除されました」の文字を目にすることはありませんか?
筆者も実際、音源の消された“無音”動画がおすすめに多々流れてきます。しかも有名楽曲と思われるものばかり……。
実はこれ、ユニバーサルミュージックとの契約打ち切りが関わっているようなのです。
そこで本記事では、度重なるTikTok音源の削除について深堀していきました。著作権侵害となる例についても解説していきます。
目 次
「楽曲が削除されました」音なし動画続出……
TikTokでは通常、アプリの検索機能で出てくる楽曲はすべて著作権に触れることなく使用可能です。
使用した音源は投稿下にいつも表示されますが、筆者のおすすめにたまたま流れてきた“無音”動画には下記のような表示がされていたのです。
ウェブ版で確認してみても、「この楽曲はご利用になれません。」との表示が。コメント欄を開いてみると、「音源が使えない……」など異変に気が付いたユーザーが多々見受けられました。
では、なぜこのような事態が起きてしまっているのでしょうか。原因は以降でお話しする音楽会社との関係にありました。
原因はユニバーサルミュージックの契約打ち切りか
世界最大の音楽企業であるユニバーサルミュージックグループ(以下、UMG)が1月30日、公開書簡を公開。
そこには、TikTokに関する批判的な内容が記されています。UMGの主張は、大きく分けると2つ。
ひとつは、TikTokユーザーの音楽コンテンツに対する依存性が高まっているのに関わらず、アーティストに「正当な対価を支払っていない」こと。もうひとつは、「AI生成コンテンツ」を許可している点に触れ、AIによるアーティストの代替を後援することに他ならないと非難しています。
その結果、2月1日までにUMGよりリリースされた楽曲の多くがTikTokから削除されています。
さらに、TikTokで最も人気のある楽曲を発表するウィークリーチャート「TikTok Billboard Top 50」では、チャート内の21曲に影響を与えました。
TikTok音源の大部分を支えていたと言っても過言ではなく、この一件で多くのユーザーに衝撃が走ったのではないでしょうか。
Ado、ミセスなど…TikTokから楽曲が消えた有名アーティスト
TikTokとの契約が打ち切りとなったユニバーサルミュージックですが、名だたる有名アーティストが所属しています。
海外アーティストではテイラー・スウィフトが代表的ですが、もちろん今回のことを受けてTikTokから全楽曲が消えてしまっています。
また日本でも公式TikTokアカウントを開設しているUM所属アーティストは多く、どれもアカウントごと影響を受けていました……。
★Ado(@ado1024osenbei)
@ado1024osenbei 「ショコラカタブラ」配信中🍫 #Ado #ショコラカタブラ ♬ Chocolat Cadabra – Ado
★Mrs. GREEN APPLE(@mga_band_official)
@mga_band_official 映画「サイレントラブ」主題歌、Mrs. GREEN APPLE「ナハトムジーク」デジタル配信中&MV公開中。 #MrsGREENAPPLE #ナハトムジーク #サイレントラブ #山田涼介 #浜辺美波 ♬ Nachtmusik – Mrs. GREEN APPLE
★back number(@back_number_official)
@back_number_official 1月24日digital single back number「冬と春」 MUSIC VIDEO #backnumber #冬と春 ♬ Winter & Spring – back number
上記はほんの一部の所属アーティストのアカウントで、すべて最後に投稿された動画になります。どのアカウントも2月1日以降の投稿がされていません。もちろん全動画の音源も削除済みです。
これを受けコメント欄では、ファンから悲しみの声が寄せられています。こればかりはしょうがないとしか言いようがありませんが、結果的にTikTokユーザーの需要を削ぐ形になってしまっているかもしれません。
TikTokで著作権侵害となるケース
では、そもそもTikTokで著作権侵害となるケースはどういったものなのでしょうか。
主に、下記の3つのケースが挙げられます。
- CDやカラオケ音源の使用
- ドラマ・映画・アニメの切り抜き
- JASRAC[管轄外]である海外楽曲の使用
詳しく見ていきましょう。
ケース①CDやカラオケ音源の使用
1つ目のケースは、CDやカラオケ音源をそのまま使用してしまうこと。
TikTokはJASRACと著作権に関する契約を交わしているものの、楽曲の原盤権(自分が録音した曲を、他者が勝手に使うのを拒否できる)には対応していません。
つまり、TikTokで公式に登録されている楽曲であったとしても、ユーザーが私的にCDやカラオケ音源を使用することができないのです。
ケース②ドラマ・映画・アニメの切り抜き
最近増えてきているドラマ・映画・アニメ等の「切り抜き動画」。これらも著作権侵害となります。
しかしながら、著作権違反を発見するシステムに見つかりにくいということもあり、現状のTikTokは無法地帯となっています。
また、切り抜き動画は無料の広告効果があることから、権利保有者が黙認しているパターンも多いです。でも著作権侵害となることに変わりはありません。
ケース③JASRAC[管轄外]である海外楽曲の使用
”TikTokはJASRACと著作権に関する契約を交わしている”と先述しましたが、海外楽曲に関しても基本はJASRACが管理しています。
ただし、全てがそうではなく、JASRACが管理していない海外楽曲も存在します。そういった楽曲の使用は、CDやカラオケ音源でも、たとえカバーであっても著作権侵害にあたるのです。
まとめ
今回は、多発しているTikTok音源の削除について取り上げました。
有名楽曲ばかりが削除されている原因は、ユニバーサルミュージックが契約を打ち切ったことにあると考えられます。
TikTokはアプリの検索上に出てくる音源ならすべて著作権違反とはなりませんが、今回の事例のように、音楽会社との契約が打ち切られて音源が使用できなくなるケースもあるのです。
TikTokを利用している方は、こういったパターンで音源が削除されることもあると念頭に置いておいてください。
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