【企業のSNS担当者必見】有名飲食チェーン店のTikTokマーケティングに迫る:第4回総括編
全4回にわたってお送りしている「有名飲食チェーン店のTikTokマーケティングに迫る!」。
今回は第4回目、ついに最終回です。
過去3回において、「スシロー」「ほっともっと」「ドミノ・ピザ」の公式TikTokを深堀していくうちに、バズるために必要なことが見えてきました。
※まだ過去の記事をご覧になっていない方は、下記リンクよりぜひ♪
▼第3回 ドミノ・ピザ編:TikTok界のパイオニアにバズり要素を学ぶ
そこで今回は総集編として、改めて各企業を振り返りながら、TikTokマーケティングのバズる法則をギュッと凝縮してお伝えしていきます。
「どうしても動画が伸びない」「投稿内容のネタに困っている……」なんてお悩みを抱える企業のSNS担当の方から、まだTikTokマーケティングを行っていない企業の方まで必見!
いかにTikTokマーケティングの需要が高まってきているのか、この記事でわかるはずです!
目 次
各企業の公式TikTokをおさらい
改めて、各企業の公式TikTokをご紹介していきます。
回転寿司チェーン店「スシロー」
@akindosushiroco
2019年12月3日より動画投稿を開始し、現在(2022年5月16日時点)までの約2年半で、総フォロワー53.5K、総いいね数773Kを獲得。
顔出し投稿やキャンペーンの実施など、試行錯誤しながら着々と知名度を広げていった、いわば“努力型”!
TikTokのコメントを採用したり、ユーザーが知りたいメニューのアレンジ動画など視聴者の需要に答えた動画内容が特徴です。
お持ち帰り弁当チェーン店「ほっともっと」
@hottomotto_com
2020年10月5日より動画投稿を開始し、現在(2022年5月16日時点)までの約1年7か月で、総フォロワー140.6K、総いいね数4.3Mを獲得。
アイデア性や編集技術の高さから、なんと初投稿でバズってユーザーの注目を集めた、いわば“エリート型”!
これからの時代を担うZ世代の流行を積極的に取り入れて、「映え」「ネタ」など色んな角度から発信する動画内容が特徴です。
宅配ピザチェーン店「ドミノ・ピザ」
@dominos_jp
2019年9月11日より動画投稿を開始し、現在(2022年5月16日時点)までの約2年8か月で、総フォロワー344.8K、総いいね数8.3Mを獲得。
企業のTikTokがまだ浸透していなかった頃から動画投稿を始めた、いわば企業TikTok界の“パイオニア”!
ピザの作業工程の裏側やメニューの裏技など、視聴者が知りたい「裏」を提供する動画内容が特徴です。
以上、今までご紹介した3つの企業TikTokのおさらいになります。
企業によって投稿動画に特徴があり、それぞれの色が見えていて、まさに三者三様ですよね♪
企業TikTokにおける“バズリ3カ条”
企業のTikTokを深堀したことで、ユーザーの注目を集めたバズリ動画に共通する要素が3つ浮き出てきました!
そんな共通する要素を、バズリ3カ条としてお伝えしていきます。
Z世代に刺さる“流行”の取り入れ
まず、バズリ動画のなかでも需要が高かった流行の取り入れ。
「Z世代」といわれる10代後半~25歳ほどに刺さる内容がウケていました。
そんなZ世代向けの流行をうまく取り入れてバズったのは、「ほっともっと」!
@hottomotto_com まぁそういう時もあります… #ほっともっと #ほっともっとしか勝たん #hottomotto #おうち居酒屋 #お家居酒屋 ♬ original sound – abdulhungkul1 – Tik Toker
去年流行した「推しグラス」とほっともっとのメニューを並べて、「おうち居酒屋」をしています。
流行の「推しグラス」だけでもバズリ要素ですが、もうひとつ注目したいのが流行りの音源を使用してネタ要素を取り入れていること。
グラスに飲み物を注いでこぼしてしまう、なんてお茶目な失敗を逆手に取っているのです。
このバズリ要素×バズリ要素という掛け合わせの法則が需要の高い動画を生み出していました!
また、バズった動画はもう一度バズるといわれていることをご存じでしょうか?
このことを、「ほっともっと」はしっかりと証明していました!
@hottomotto_com LOOK AT ME !!#ほっともっと #ほっともっとしか勝たん #hottomotto #お腹すいた ♬ nhạc nền – ShinNè😊 – Tik Toker
同じ動画を使用して、前回とは別の流行りの音源で投稿したこの動画。
なんと前回よりも倍以上のバズリをたたき出していました!!
これはTikTok投稿においてとても有効な手法ですし、ネタに困ったときにも安心です。
「Z世代」は流行に敏感な上、日常でのSNS利用率が高いことから拡散力も高いです。
こういった若者にターゲットを絞ることによって、注目を集めやすく、且つ質の高いTikTokが出来上がっていました。
公式ならではの“裏”を見せる
次に、企業TikTokだからこその視点がウケた“裏”を見せること。
流行の取り入れは一般ユーザーもできるのに対して、この裏を見せる視点は企業の公式TikTokにしかできません。
そんな“裏”を見せることをうまく取り入れてバズったのは、「ドミノ・ピザ」!
前回の記事でもお伝えしましたが、取り入れ方は大きく分けて2種類あります。
ひとつは、“裏側”。
@dominos_jp ドミノはコメント欄が🍕でいっぱいになるのを見てみたい!!#ドミノピザ #秋レシピ #🍕 #超チルなラッパー #pizza #ピザ #メイク動画 ♬ sumika – Fiction – Jose🌊
ピザができるまでの作業工程動画です。
「ドミノ・ピザ」の従業員でない限り、こういった作業工程は見ることができないため、ユーザーの興味を一気に引くことができます!
また、投稿文にも注目してみてください。
「ドミノはコメント欄が🍕でいっぱいになるのを見てみたい!!」と書かれています。
なぜコメントを促すのか。単純にコメント欄がにぎわうことで動画の密度が上がるということもありますが、もうひとつ重要なことがあります。
それは、動画再生数の増加です!
TikTokのコメント欄は、開いている間も動画が再生され続けるので、コメントする人が増えれば増えるほど再生回数も上がるという秘訣が……!
また再生回数が増えれば増えるほど、おすすめに乗る確率も高くなり、より多くのユーザーに拡散されます!!
こうした相乗効果によって、「ドミノ・ピザ」の公式TikTok史上最多の再生回数&いいね数を獲得していました。
もうひとつは、“裏技”。
@dominos_jp 知る人ぞ知る、幻のコラボ #ドミノピザ #レトロアニメ化 #tiktokバレンタイン #東京グルメ #マグネットネイル #おうちバレンタイン #あなたへの感謝状 #冬コーデ #恋愛あるある #もっぱん #簡単レシピ ♬ original sound – Miles McBride
サイドメニューにある「シェイク」に「フォンダンショコラ」を混ぜる裏技です。
ピザ屋はあくまでもピザがメインなため、サイドメニューは注目されづらいですよね……。
ですがこういった投稿が、メニュー自体を知らない方にも広まる機会になります!
「今すぐ頼んできます」といったコメントもあり、店舗の顧客に確実に繋がっていました。
ユーザーからの“親近感”の獲得
最後は、「ネタ系」や「コメント欄の活用」でウケた親近感の獲得。
“企業”という一見遠い存在がこういった角度からの投稿を行うことが意外性を生み出しています。
この戦略をうまく取り入れてバズったのは、「スシロー」!
まず「ネタ系」でバズった動画はこちら。
@akindosushiroco いつもありがとう🍣。 #感謝 #スシロー #tiktok教室 #tiktokグルメ #目線ショット ♬ Future – Official Sound Studio
「スシロー」の記事でもご紹介しましたが、「“寿司”目線」で私たち人間に食べられるまでを描いているのがなんとも面白いです。
映像の撮り方といい、字幕の言葉選びといい、実にセンスが光っています!
これにはコメント欄でも、「公式かいwww」など大量の草が生えわたっていました(笑)
大手チェーン店×ネタ動画というミスマッチ感が見る人のツボに刺さるのですね。
つぎに「コメント欄の活用」を行った動画はこちら。
@akindosushiroco やってほしいこと大募集!! いい案は採用するかも!🍣#スシロー #コメントください #TikTokグルメ ♬ オリジナル楽曲 – 【公式】スシロー
スシローのSNS担当の方が、視聴者へ向けて「やってほしいこと大募集!! いい案は採用するかも!🍣」と投稿。
するとコメント欄には、「スシローの裏技紹介的なのやって欲しい」「TikTokユーザーが考えた寿司を販売しよう」といった様々なリクエストが!
実際に裏技紹介などのリクエストを採用しており、視聴者と一緒に作り上げている感が見て取れます。
リクエストを採用されたら嬉しいし、「自分も採用されたい!」とコメントする人も増えるほか、企業側も視聴者の求める情報を知ることができて動画ネタに繋がるという良いループになっていました。
まとめ
以上が、大手飲食チェーン店のTikTokを深堀して見つけた、企業TikTokにおける“バズリ3カ条”になります!
◎Z世代に刺さる“流行”の取り入れ
◎公式ならではの“裏”を見せる
◎ユーザーからの“親近感”の獲得
企業TikTokは、SNS担当者いわゆる“中の人”が自我を出しすぎず、けれどつい目を引くようなアイデア性や希少性のある動画づくりが必要で、その塩梅が難しいかと思います。
ですが、この“バズリ3カ条”を取り入れることで、公式だけど公式じゃない、いい意味での非公式感というTikTokユーザーを引き付ける面白さが生み出されるワケです。
こうして注目を浴びた結果、店舗の顧客へ繋げるマーケティングが作り出されていました。
企業のSNS事業の需要が高まっている今、TikTokマーケティングはこれからの時代を担う「Z世代」の顧客を獲得するためにも、非常に有効です。
ぜひ企業のSNS担当の方は、TikTokマーケティングに力を入れてみてはいかがでしょうか。
※過去の記事は下記リンクよりご覧いただけます↓