【第2回】有名飲食チェーン店のTikTokマーケティングに迫る【ほっともっと編】Z世代に刺さりバズりまくりの真相
全4回にわたってお送りする「有名飲食チェーン店のTikTokマーケティングに迫る!」。
今回は第2回目、お持ち帰り弁当の最大手チェーン店「ほっともっと」のTikTokマーケティングを深堀していきます!
第1回のスシロー編は、下記よりご覧いただけます♪
▼【第1回】有名飲食チェーン店のTikTokマーケティングに迫る【スシロー編】
そもそも、ほっともっとがTikTokを運営していたことはご存じですか?
実はほっともっとのTikTok、流行りに敏感な若者、いわゆる「Z世代」(2022年現在、10代後半~25歳までを指す)に刺さる動画でバズリまくっているのです!
何故それほどまでにバズっているのか、その真相に迫っていきましょう。
目 次
大手持ち帰り弁当チェーン店「ほっともっと」について
「ほっともっと」は、株式会社プレナスが九州・山口地方を中心に、日本全国のほか、中国・韓国に店舗を展開している持ち帰り弁当のチェーン店。
日本全国に2487店舗を構え、日本の持ち帰り弁当業界で最大の店舗数を誇ります。
お持ち帰り弁当といえば「ほっともっと」! なイメージですよね。
ほっともっとのお弁当には、様々なこだわりが詰まっています↓
◎100%植物性油を使用した“揚げたてのこだわり”
◎店舗で一枚一枚、丁寧に焼きあげる“焼きたてのこだわり”
◎中華鍋を使用して、素材の旨味を引き出す“炒めのこだわり”
◎具材にしみ込む風味を感じる“煮るこだわり”
◎産地・鮮度・美味しさを保った“ごはんのこだわり”
これらのこだわりと、「いつでも、温かくておいしいお弁当を味わってもらいたい」という想いから、毎日できたて、毎日手作りのお弁当が提供されているのです。
Z世代に刺さりまくる!TikTokマーケティング
公式TikTokについて
ほっともっと公式TikTokは、2020年10月5日より動画投稿を開始。
現在(2022年5月9日時点)までの約1年7か月で、総フォロワー140.6K、総いいね数4.3M!
数字だけでもかなりの人気が伺えます!
投稿をさかのぼってみると、その人気のワケは投稿内容の質の高さにありました…!
初投稿動画からすごい!
前回の「スシロー」の記事では、バズリの根源を探っていきましたが、今回は違います!
まさかの初投稿動画がバズリまくっていたのです!
そんなバズリまくった初投稿動画がこちら。
@hottomotto_com ほっともっとの公式TikTokアカウントがスタートしました!フォローして動画を楽しんでください☺️ #hottomotto #ほっともっと #お弁当 #グルメ ♬ オリジナル楽曲 – 🐶👻💋 – 🐶👻💄
総いいね数なんと134.8K!
バズリの基本である「流行りの音源」を取り入れ、ほっともっとの「人気メニューベスト5」を紹介する、まさに初投稿にもってこいな動画。
また、編集技術の高さに
「TikTok使いこなしてる感が半端ない」
「CMに出してほしい」
などコメントが殺到!
初投稿ながらベテランの風格を感じる動画内容に、TikTokユーザーの注目は一気に集まりました。
第一関門である、“ユーザーの目に留まること”が早くも成功したのです。
初投稿でバズったら次の投稿動画は悩みどころ……と思いきや!
次の動画もユーザーの興味を引きやすい“あること”を取り入れていました。
@hottomotto_com どのお弁当の動画が見たい? #ほっともっと #hottomotto #お弁当 #グルメ #弁当 ♬ 夜に駆ける – 🔥アンニンドウフ❄️
それはズバリ、投稿文を疑問形にすることです。
この動画では「どのお弁当の動画が見たい?」と問いかけています。
視聴者に質問を投げかけることでコメント数の増加を図れると同時に、視聴者が求める動画を知ることができるというワケです!
まさに“一石二鳥”の投稿内容に、TikTok運営の賢さが垣間見えます。
こうして動画投稿の環境が整ったこともあり、その後は次々とバズリ動画を生み出しています。
そんなバズリ動画をジャンル別にまとめてみました!
Z世代の“ツボ”を押さえた動画内容とは?
バズリ動画のジャンルを大きく分けると3つ!
“流行りの音源”を使用したネタ動画
“Z世代の流行り”を取り入れた投稿内容
コメント欄の“動画返信機能”の活用
どれも動画内容の密度が高いので、1つずつご紹介していきます。
“流行りの音源”を使用したネタ動画
まずは、バズリの定番である“流行りの音源”の使用!
初投稿動画でも使用していましたが、ここでご紹介する動画は、初投稿よりもさらにネタに振り切ってバズった動画3選になります!
1つ目の動画は、推しへの想いを綴った可愛い曲調の音源!
@hottomotto_com 朝起きたって、学校行ったって、考えちゃうんだもん #ほっともっとしか勝たん #ほっともっと #hottomotto #弁当 #お弁当 #お腹空いた #いっぱい食べる君が好き ♬ 音源使わないでください – 🤍
「ほっともっと」が「推し」の女の子を主人公にした、なんとも斬新なアイデア!
やはり編集技術が光っております…!
男の人の顔をほっともっとのロゴにしているのが、面白さを際立てていますね(笑)
2つ目の動画は、「#サブ垢と本垢」でバズった音源!
@hottomotto_com #サブ垢 #本垢 #サブ垢と本垢 #ほっともっと #ほっともっとしか勝たん #hottomotto ♬ オリジナル楽曲 – みおちゃん – mio❤︎
普段、サブ垢と本垢を使い分けている方はいらっしゃいますよね?
その内容の違いにギャップがありすぎる!とバズった音源です。
ほっともっと公式も、本垢には“映え写真”を載せて、サブ垢にはその投稿が「バズったwww」と大量の草とともに載せています(笑)
特にサブ垢のリアルさがウケて、「どこぞのJKかと思ったwww」といった親近感を感じるコメントが寄せられています。
3つ目の動画は、LINEのトーク画面を曲に合わせて流す動画がバズった音源!
@hottomotto_com という妄想です #ほっともっと #ほっともっとしか勝たん #hottomotto #夜ご飯 #ごはんの時間 #お腹空いた #妄想 ♬ オリジナル楽曲 – (՞•֊•՞) – たは。❕
カップルの彼女側が、彼氏に「今日の夜、何食べたい?」と聞いているトーク画面です。
トーク内容が実際のカップルそのものですよね!
さらに面白いのが、最後のひと言!
塩対応で冷たい彼氏が口にした言葉が……
「ほっともっとで」
ひと言で決まるオチが最高でした(笑)
これらの3つの動画のように、まるで若者のSNSのようなネタ要素を取り入れることで、大手チェーン店という一見遠い存在が身近に感じられて、TikTokユーザーにヒットしているのですね。
“Z世代の流行り”を取り入れた投稿内容
Z世代と言われる、10代後半~25歳ほどのユーザーは流行りにとても敏感!
次々と移り変わる流行りに乗り遅れれば、“時代遅れ”と言われてしまうかも……。
ですがほっともっと公式は、そんな流行りに敏感な若者のように、トレンドを投稿内容に取り入れていました!
まず、初期の頃に投稿されたのが「おしゃピク」!
@hottomotto_com この音源で作りたかったんです\(//∇//)\ #ほっともっと #hottomotto #ほっともっとしか勝たん #ピクニック #おしゃピク ♬ 오리지널 사운드 – 꿍 – .
ほっともっとの商品をレジャーシートに並べて海辺で乾杯する様子や、当時流行っていた“シャボン玉”を使って映え写真を撮る様子が動画になっています。
おしゃピク×シャボン玉という映えの掛け合わせがバズリに繋がっていました!
次は、“おうち時間”の増加で流行した「ホームパーティー」!
@hottomotto_com ほっともっとでカフェ風アレンジ🤤 #ほっともっと #hottomotto #お弁当 #ほっともっとパーティー ♬ オリジナル楽曲 – おんなのこちゃん – ちゃわこ
ほっともっとの商品でカフェ風アレンジをする女子会の様子が収められています。
注目したいのは、近年流行が再熱した“フィルムカメラ”!
動画内では、流行の火付け役となった“写ルンです”や、黄色で目立つ見た目とやわらかい写りが特徴の“Kodak(コダック)”が使われています。
最後は、“映えグラス”で流行した「おうち居酒屋」!
@hottomotto_com まぁそういう時もあります… #ほっともっと #ほっともっとしか勝たん #hottomotto #おうち居酒屋 #お家居酒屋 ♬ original sound – abdulhungkul1 – Tik Toker
透明なテープに書いた“推し文字”をグラスに貼り、フルーツやアイスをいれて楽しむはずが……。
この動画では、炭酸を注ぐ際に溢れてしまっています!(笑)
その様子を流行りの音源とともに載せたことで、更なるバズリを生んでいました!
ほかにも、“おうち夏祭り”や“ハロウィンパーティー”などZ世代の流行に次々と乗っていることから、若者のツボにささるTikTokが出来上がったわけです。
コメント欄の“動画返信機能”の活用
バズる要素として、やはり欠かせないのがコメント欄の有効活用!
コメント欄は、動画ネタの宝庫と言っても過言ではありません!!
視聴者からは
「もっとこんなのが見たい」
「〇〇を紹介してほしい」
など、リクエストがたくさん。
そんな時にぜひ活用すべきなのが、動画返信機能!
例えば、こちらの動画。
@hottomotto_com ほっともっとのメニューでキンパを作りました😊 #ほっともっとしか勝たん #ほっともっと #hottomotto #キンパ #韓国料理 ♬ オリジナル楽曲 – セブンイレブン – 栞
「ほっともっとのメニューで(韓国料理の)キンパを作りました」という内容。
コメント欄では、「〇〇もお願いします!」などほかの料理のリクエストが寄せられました。
その結果、動画で返信する形でリクエストに応えています!
@hottomotto_com @kim_95z1230 への返信 ほっともっとでアレンジしてみました。食べたい人〜??🍱 #ほっともっとしか勝たん #ほっともっと #hottomotto #ヤンニョムチキン #韓国料理 ♬ みんな使って – 💿🚥
リクエストをして動画のネタを提供するユーザー側と、視聴者の求めるものを提供するほっともっと側。
双方の需要と供給が合致したことで動画も伸び、とても良いループとなっていました♪
まとめ
TikTokの利用率が高いZ世代にヒットするような流行りに乗った動画を投稿することによって、次々とバズリを生み出していた「ほっともっと」。
◎ネタに振り切った流行りの音源動画
◎Z世代の流行は次々と取り入れる
◎コメント欄の有効活用
これらの運用方法が、バズリを生み出す“カギ”となっていました。
さらに「この動画をみて買いに行きました」など、コメント欄に寄せられた店舗の顧客に繋がっているという紛れもない事実も!ユーザーの心には確実に刺さっています!
このバズリを活かしたキャンペーンなども今後行われていきそうな予感です……!
次回は、【第3回】有名飲食チェーン店のSNSマーケティングに迫る!【ドミノ・ピザ編】をお送りします。
3つ目、最後となる有名飲食チェーン店、これまたバズリにバズリまくっています。
乞うご期待です!
有名飲食チェーン店のSNSマーケティングの記事一覧♪